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D 晩鐘(ばんしょう)の色

奈良県奈良(なら)市
平成13年(2001年)


夕暮れ色につつまれた古都は、薬師寺東寺も影絵のようなシルエットに変わった。川沿いの道を子どもが走り、散歩、買い物帰りの人々が行きかう。畑にしゃがみ込む2人の少女がいた。声をかけると、姉妹なのだろうか、人なつこくかけよって来た。夕やけの空の下、なんだか子供の頃が思い出されてきた。それはあまりにも純情な顔立ちをしていたから。
C こんにゃく畑

群馬県沼田(ぬまた)市
平成6年(1994年)


紅葉に彩られた山ぎわの畑で、こんにゃく玉の収穫が行われていた。こんにゃく玉の栽培には水はけのよい土地が適しているのだそうだ。だから、急斜面で仕事のしにくいところに上等のこんにゃく玉ができる。夕暮れまぢかの畑で、「今年のできはどうですか?」と声をかけると、仕事の手をとめ「まあまあだ」といいながら「こんな小さく旧式の機械で恥ずかしい」と照れた返事がかえってきた。このこんにゃく玉掘りは11月の末まで、早朝から夕方までつづく。
B 冬近し

長野県上水内(かみみのち)郡信濃町(しなのまち)
平成14年(2002年)


北風をほとんど受けずに紅葉した葉がまだ残る湖のほとりで、ススキを手にした子どもたちがはしゃいでいる。冬の気配さえ感じさせない。小屋に大根が干されているところを見ると、漬物もこれからなのだろう。日当たりもよく風もあまり吹かない、暖かな場所に違いない。でも冬まぢか、山の木々は風に大きくゆれ、枝だけになり、ススキ野は銀色の波をつくる。
A 祝福

神奈川県横浜(よこはま)市
平成5年(1993年)


結婚式がすんだのだろう。教会の前庭に敷かれた真っ赤なじゅうたんに新郎、新婦が並び、記念写真を撮ったり、参列した人々からお祝いのあいさつを受けていた。白いウエディング姿がまばゆい。なんだか外国映画のシーンを見ているような錯覚さえおこしてしまう。港からの風に祝福の紙ふぶきがヒラヒラと舞った。
@ 黄金色の里

富山県砺波(となみ)市
平成14年(2002年)


見渡すかぎりの平野に、こんもりと茂る木々が風雪から家を守り、集落の目印ともなってきた散居村(さんきょそん)。
点在するその姿は、敷物にちりばめた模様のように美しい。収穫まぢかな田は、遠くからスズメおどしが響き、稲穂は重くたれる。空も、家も、道も、遊ぶ子らも、黄金色に染まってしまいそうな砺波の初秋。

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ふるさと心の風景 第2集 秋の風景
Hometowns-Scenes in My Heart 2, Autumn
(2008.09.01 issued)
No.11 - 2008
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