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I 子守唄の村

熊本県球磨(くま)郡五木村(いつきむら)
昭和57年(1982年)


日本の代表的な民話「五木の子守唄」発祥の地は、九州熊本県の山奥にある。
山あいを縫うように流れる川ふちの猫の額ほどのせまい土地に、民家がかやぶき屋根を寄せ合あうようにひっそりと並んでいた。住人は全部で三十人。畑の取り入れを終えた老人がたき火をしているそばで、子どもたちが三輪車で遊んでいた。
H 小さなスーパー

福岡県朝倉(あさくら)郡東峰村(とうほうむら)(旧・小石原(こいしわら)村)
平成10年(1998年)


秋の夕暮れは早い。山あいの集落ともなればいっそう早い。
色づいた大きな木の下に一台のライトバンがとまった。手なれた作業でトビラを開けると、見事なスーパーができあがった。ところせましと並んだ食料品から日用雑貨まで、ほとんどの品がそろっている。やがてあっちこっちから顔なじみの人々がやってきた。おそらく、この時間が知っているのであろう。ただのスーパーではなく、一軒一軒の注文などを知り尽くしている、心のこもった小さな移動スーパーを見た気がした。
G 秋一色

茨城県行方(なめがた)市
平成19年(2007年)


遠くに筑波山が見え、その裾野に霞ヶ浦が波静かに広がっていた。
そんな風景を背に、鹿島鉄道の小さな列車がのどかに走る。
秋の農家は忙しく、夕暮れまぢかまで働く人々の姿を見かける。柿が色づき、色とりどりの菊の花が、秋を惜しむようにあちらこちらで咲いていた。
夕暮れ、山も湖も田もすべてのものが秋一色に染められ美しい世界を見せてくれた。
F はしゃぎ声

栃木県芳賀(はが)郡益子町(ましこまち)
平成11年(1999年)


山の紅葉が、短い秋に精一杯の色づけをし、野には、麦が青々と縞模様を織り込んでいた。そんな色合いにはさまれた集落から、子どもたちのはしゃぎ声が聞こえてきた。自然の中で遊ぶ子どもの姿はいい。久しぶりにのびのびとした子どもたちを見た気がする。
自分の子どもの頃を思い出すと、宿題などせず、もっぱら山や野で遊び、アケビや山栗がおやつであった。秋の味を満喫すると、夕やけの道をはしゃぎながら、いちもくさんに家に飛び帰ったものだった。
E コスモス
  Cosmos


福井県三方上中(みかたかみなか)郡若狭町(わかさちょう)(旧・三方郡三方町)
平成7年(1995年)


わずかな風にゆれるコスモスの花は美しい。この頃はコスモスが一面に咲く高原もあるが、やはり、そっと咲いている姿に心をひかれる。子どもの頃、花びらを数枚ぬきとり、空に向けて投げると花はクルクル回転しながら舞い下りてきた。懐かしい遊びである。
霜がおりる季節を迎えても、花こそ小さくなるが、コスモスは行く秋をいつまでも楽しませてくれる花である。

Six

順 路
Route

Ten

Nine

Eight

Seven

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 文/原田泰治


ふるさと心の風景 第2集 秋の風景 切手帳より




ふるさと心の風景 第2集 秋の風景
Hometowns-Scenes in My Heart 2, Autumn
(2008.09.01 issued)
No.11 - 2008
(3/3)
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