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@ 耕す 東京都西多摩郡檜原村(にしたまぐんひのはらむら) 平成5年(1993年) さくさくと土を耕す音をたよりに近づくと、なだらかな斜面の畑で、ばあちゃんがクワをにぎっていた。わずかな土地の中でこの場所は、「日当たりのいい一等地なんだよ」と自慢げに話してくれた。これからジャガイモをまくという。桜も4月中旬でないと咲かない。ひと休みしてクワをにぎり力いっぱい土をおこすと、春の土が顔を出した。 |
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D れんげ畑 京都府京都市(きょうとし) 昭和57年(1982年) 夕映えの空におぼろ月がうっすらとかかる春、京都の大原で田んぼ一面に見事に咲いたれんげ畑にあった。あざやかなれんげ草のピンクが絨毯(じゅうたん)を敷きつめたようだった。子どもの頃、よくこうした光景の中で遊びほうけた。 日が暮れかかって、一人とり残されて何やら感傷的な気分になっている時、遠くの方から「夕ごはんだよー。早く帰っておいでー。」とかあさんの呼び声を聞いたものだ。 |
C 北の春 北海道岩内郡共和町(いわないぐんきょうわちょう) 平成15年(2003年) 友人のさだまさし君と北海道の旅で、倶知安(くっちゃん)から積丹(しゃこたん)へ向かう道すがら、一瞬、黄色が目に入った。二人で心惹かれるままその畑に戻った。一面、菜の花が見事に咲いていた。そこには、菜の花を見守るかのように、木造校舎を思わせる懐かしい建物が建っていた。本州では、菜の花が咲く時期はもう過ぎていたが、やはり北国の春は遅い。それだけに気のせいか、どこの菜の花よりもあざやかな黄色に見えた。 |
B ただいま 広島県山県郡北広島町(やまがたぐんきたひろしまちょう)【旧・芸北町(げいほくちょう)】 平成5年(1993年) 入学して1ヶ月。学校にも慣れてきたのだろう。小学一年生がカタカタとランドセルの音をたてて元気に帰ってきた。5月の風にこいのぼりが泳ぎ、田植えを終えた田に、芽ぶきの織りなす美しい模様を映す。道ばたや田の畦に、草花がかれんな姿を次から次へと、手品師のように見せる。ひ弱に見える田の苗も日を追ってたくましく育ち、やがて田は緑の衣がえをする。 |
A 田植えの子どもたち 宮城県刈田郡七カ宿町(かったぐんしちかしゅくまち) 平成4年(1992年) 宮城県の七ヶ宿町は、山あいの新緑に囲まれた静かな集落であった。桐(きり)があざやかに花をつけ、澄んだ空気が小鳥の さえずりを伝えてきた。突然、子どもたちのはしゃぎ声が聞こえてきた。田植えをしていた。先生や父母も手伝っている。郵便配達のお兄さんまでいる。 子どもたちは田植えの体験から働く喜びを得るだろう。汗とどろんこの顔もキラキラ輝いていた。 |
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ふるさと心の風景 第4集 春の風景 Hometowns-Scenes in My Heart 4, Spring (2009.03.02 issued) |
No.4 - 2009 (2/3) |