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 文/原田泰治


ふるさと心の風景 第4集 春の風景 切手帳より
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I 小さな郵便局

石川県鳳珠郡能登町(ほうすぐんのとちょう)
平成20年(2008年)


赤い瓦屋根、木枠の窓、板張りの外壁、昔ながらの懐かしいたたずまいを残している郵便局が能登(のと)半島の三波(さんなみ)にあった。
近くには民家もなく、ぽつりとたっているのが三波簡易郵便局だ。道をはさんでそこは海。風が潮の香りを運んでくる。
丘の桜は満開で、道沿いの水仙は競うように黄色の花をつけていた。
H くど造り

佐賀県杵島郡江北町(きしまぐんこうほくまち)
昭和58年(1983年)


佐賀県の江北町には、かまど(くど)の形をした、麦わら屋根の民家が点在している。正面から見ると、どこでも見られる平凡なわら屋根の家だが、背面にまわるとかぎの部分が後方へ凹型に張り出している。この形式を「くど造り」という。くど造りの屋根は、太い木を使わず、細い木が組み立ててある。棟覆(むねおお)いの先には、牛の角を思わせるとんがりの飾りがついている。
G 赤い電車

島根県出雲市(いずもし)【旧・平田市(ひらたし)】
平成9年(1997年)


一畑(いちばた)電車は、広々した田園をよこぎったかと思うと宍道湖(しんじこ)を背にしたり、民家の軒をすれすれに走る。
赤い昔ながらの電車がやってきた。電車はやはり古い車両がいい。左右に車体をゆらし、一生懸命走っている感じがする。
それは、子どもの頃、山村から1時間も歩いて見に行った、憧れのあの赤い電車と、重なって見えるからかもしれない。
F 一服

静岡県沼津市(ぬまづし)【旧・田方郡戸田村(たがたぐんへだむら)】
平成5年(1993年)


黄色に色づいた夏みかんにかこまれた戸田村は川のせせらぎが快い静かな村だ。農家の人々は、すでに田を耕し始めていた。家の縁側でひと休みしているおばあちゃんがいた。ひと汗かいたあとの一服は、身も心もやすらぐ。これから、みかんの取り入れから木の手入れまで、ばあちゃんにとって、猫の手も借りたい日がつづく。
E 唐臼(からうす)

大分県日田市(ひたし)
昭和59年(1984年)

日田市の街から小野川(おのがわ)に沿って16kmほどさかのぼると、山あいの小さな集落、皿山(さらやま)に着く。ここは小鹿田(おんた)焼で知られ、二百数十年も陶器をつくりつづけてきた。珍しい唐臼がギー・トン、ギー・トンとのどかに一年中働いている。のぼり窯を背にし、川べりに腰をおろしていると、豊かな水量が川音をたて、かわるがわる荒土を砕く唐臼の響きが陶器の里にこだましていた。春の皿山は、芽ぶきに桜にと、実に美しい季節を迎える。
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順 路
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ふるさと心の風景 第4集 春の風景
Hometowns-Scenes in My Heart 4, Spring
(2009.03.02 issued)
No.4 - 2009
(3/3)
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